【安心】ガスを安全に使うために
LPガスは、暮らしや産業のさまざまな場面で使われている、身近なエネルギーです。
調理や給湯、暖房と、幅広くわたしたちの暮らしをサポートしています。
しかし、身近である故に、存在自体を忘れてしまうこともあるかもしれません。
使い方を一歩間違えると、予期せぬ事故につながってしまう危険もあります。
今回は、ガスを安全に使用していただく注意点をいくつか紹介いたします。
★ ガスの臭いがした時の注意点
1. 火気厳禁
ガスの臭いを感じたら、絶対に火気を使わないでください。
注意していただきたいのは、換気扇や電気のスイッチも「火気」になります。
スイッチのON・OFFするときに、わずかな火花が生じることがあります。
万が一ガスに引火してしまうと事故になる危険があります。
2. 窓を大きく開ける
LPガスは空気より重たいため下に溜まりやすい性質があります。しゃがんで移動す
ることはないかと思いますが、その性質を理解して十分に換気をおこなってくださ
い。
ちなみに、都市ガスは空気より軽いので上に溜まりやすい性質を持っています。
3. ガスの元栓やメーターのガス栓を閉める
火やお湯や暖房など、使用しているガス機器があれば、直ちに使用を止め、ガスの元
栓やメーターのガス栓、ガスボンベのバルブを閉めてください。
メーターやボンベの位置がどこにあるかを把握しておくと、いざという時に焦らなく
てすむと思います。
4. ガス事業者へ必ず連絡する
名前、住所、近所の目標、その場の状況を、落ち着いてお伝えください。
ガスの臭いがしている状態で、メーターの復帰操作は大変危険です。
ガスの臭いがしたら、その度合いや朝夕晩に関わらず、必ずガス事業者へご連絡くだ
さい。
★ ガスを安全に使用するポイント
1. 室内でガス機器を扱う注意点
ガスコンロや小型の瞬間湯沸器を使用する場合は、必ず換気扇を回すか、窓を開けて
換気をしてください。すぐ温まることで有名なガスファンヒーターやガスストーブを
使用する場合は、30分に1度、室内の空気を新鮮な空気に入れ替えてください。
換気不足は一酸化中毒の原因となり、とても危険です。
また、古いコンロは、部品が劣化し、火災や事故をおこすおそれがあります。
各メーカーから販売されている現行のガスコンロは、「Siセンサー」と呼ばれる安
全装置がついております。(2008年に義務化されました。)3つの安全機能(①調理
油加熱防止装置②立ち消え安全装置③コンロ消し忘れ消化機能)を取り付けていま
す。
早めの交換をおすすめします。
2. 警報器を設置する
万が一に備え、ガス漏れを検知するガス警報器や、一酸化炭素濃度を測るCO警報器
を設置することをおすすめします。
なお、ガス警報器の交換期限は5年です。交換期限を過ぎると正しく動作しない場合
があります。お使いのガス警報器にはってある「交換期限表示ラベル」を確認しま
しょう。
以上がガスを使用するにあたっての注意点になります。
ガスは暮らしの身近なエネルギーとして、その恩恵を受けていますが、
その反面、ガスそのもの自体は、取扱いを誤ってしまうと危険なものです。
だからこそ、安全を守る法律があって、ガス会社が存在しています。
ガス会社の社員は、法律に基づいた国家資格を所持しています。
最後にその法律の第一条にあたる目的を紹介して、この記事を終わりたいと思いま
す。
◆高圧ガス保安法
「この法律は、高圧ガスによる災害を防止するため、高圧ガスの製造、貯蔵、販売、
移動その他の取扱及び消費並びに容器の製造及び取扱いを規制するとともに、民間事
業者及び高圧ガス保安協会による高圧ガスの保安に関する自主的な活動を促進し、
もって公共の安全を確保することを目的とする。」
◆液化石油ガス法(液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律)
「この法律は、一般消費者等に対する液化石油ガスの販売、液化石油ガス器具等の製
造及び販売等を規制することにより、液化石油ガスによる災害を防止するとともに液
化石油ガスの取引を適正にし、もって公共の福祉を増進することを目的とする。」